社会と情報技術の調和を目指して

情報技術による地球規模のネットワーキングが進行しています。社会情報学専攻は、日常生活に浸透しつつある情報技術の動向をふまえて、高度に複雑化する情報社会の構造を解明し、実際に社会に役立つ情報システムをデザインします。そして、文化、経済、環境、防災、医療、教育の各方面でグローバル化する人々の活動を支えます。

イノベーション教育 見て聞いて、議論して、実現する 異なる領域の人々の出会いや対話から、気付きやひらめきが生まれイノベーションが創出されるところ

イノベーション教育

初年度には情報システムを設計する方法、情報を分析する方法、情報と社会の関わりを学べるため、情報学の基礎を一から修得することができます。 これにより、これまで情報学に関わりがなかった人でも、個人の専門性と情報技術を融合させ活躍することができます。 また、年に50回以上外部の専門家を招いて特別講義を行っているため、幅広い視野を身につけることができます。

問題発見型・解決型学習

社会情報学専攻では、実世界の問題を自ら発見し解決する能力を高める科目「問題発見型・解決型学習」を受講することができます。 この科目では、様々なテーマのもと少人数のグループに分かれ、新しい学習環境のデザイン:創造性を育む場を作る、 書と茶を介した談話空間のデザイン、 クラウドソーシングにおける組織デザインといったテーマに取り組んできました。

デザインスクール

産学から多彩なテーマの社会問題が集められ、その問題の解決方法を議論するサマーデザインスクール。 社会情報学専攻の多くの学生が参加し、フィールドに出て現場の声を聞いたり、実際にモノを作って試行錯誤したりしてきました。 特に社会情報学専攻からは、 2050年の京都をシミュレーションで予測する、 京都のマンションの安心のデザイン:防災面を中心にといった魅力的なテーマをこれまで提案してきています。

グローバル教育 異文化に接して視野を広げる、英語でもっと伝えられるように

社会情報学専攻には様々な国からの留学生が在席しておりインターナショナルイベントにて異なる文化に触れる機会が多くあります

社会情報学専攻にて受講できる「戦略的コミュニケーションセミナー」ではベルリッツの教材を利用しており実践的な英語教育を受けられます

社会に貢献する研究活動 実際に使われている場に赴いて情報システムを研究する

ながはま健康ウォーク

生活習慣病予防のためには健康的な生活習慣の獲得が必須ですが、実際にそれを獲得・継続するのは難しいものです。京大・立命館・近大・長浜市の研究チームでは、「ゲーミフィケーション」の手法を用いて、「きっかけ」と「継続」を支援するイベント「ながはま健康ウォーク」を継続的に実施しています。このイベントでは、参加者は、五人一組で参加費を払ってイベントに参加し、一定期間中に目標距離を完歩すれば、旅行券などの当たる抽選に参加できます。アンケート調査の結果、2014年の参加者の多くが運動習慣を身につけた事が分かりました。2015年のイベントでは、前年の倍以上に当たる、延べ1000人以上の方が参加されています。研究では今後、参加者の中で特に「特定保健指導(いわゆるメタボ健診でメタボと診断された方への指導)」の対象者が、運動継続によって健康状態が改善するかを継続的に観察して行く予定です。

HEALTHWALK: 歩行者ナビゲーションのための情報システム

高齢化社会が進む中で、歩行による外出をしない高齢者が増加しているという深刻な問題が存在する。外出する頻度が低い高齢者は、身体が不自由になる、或いは認知機能が低下するリスクが高くなる。本研究は、高齢者の健康維持のために、歩行での外出を促進するための情報システムを開発することを目的とする。高齢者が外出しない理由としては、「体力に自信がない」、「出かけるのが億劫」などが挙げられる。我々は、「歩行者の精神的ストレスの回避」に着目し、歩行者の身体的負荷及びストレスを適切に抑えた経路の推薦に関する研究をCOI STREAM(革新的イノベーション創出プログラム)の下で行っている。本ナビゲーションシステムでは、心拍数・心拍変動などの生体信号データを用いた身体的負荷とストレスの評価により、対象とする個人の過去に記録された時空間生体信号データと対象個人以外の群衆から集めたデータを分析し、歩行時のストレスが低いと予想される道路をできるだけ多く通るような経路を推薦する。また、歩行者の軌跡データのプライバシを差分プライバシの概念を用いて保護するための手法についても研究する。

絶滅危惧種メコンオオナマズの行動追跡~水産資源の持続的利用を目指して~

メコンオオナマズPangasianodon gigasは世界最大級の淡水魚で、体長 3m、体重300kgにも達します。かつてメコン川全域に生息していた本種は、ダム開発や乱獲などの人間活動により急激に減少し、現在ではIUCNレッドリ スト、CITES附属書Ⅰ類に記載される絶滅危惧種となっています。メコンオオナマズは絶滅危惧種である一方、人工種苗の生産技術が確立されている魚種でもあり、 閉鎖水域内での放流による資源添加の効果が期待されています。しかし放流された個体の行動や生態は謎に包まれており、タイ国ではその行動や生態の解明を喫緊の課題として位置づけています。我々はタイ国水産局からの依頼を受けて、本種の行動や生態の研究に着手しました。超音波の信号を発信する発信器をナマズに取り付け、船でナマズの移動にあわせて追跡する、または水中に受信機を設置しておいてナマズを待ち受けることにより、その移動・行動の把握を試みています。その結果、メコンオオナマズは比較的狭い行動圏内で昼間は活発に遊泳する一方で、夜は昼間ほど活発ではないことがわかってきました。本研究はメコンオオナマズ資源の回復ならびに持続的な利用に貢献しています。

言語グリッドを用いたベトナム農業支援

本研究は、日本の農業専門家がベトナムの農家に、稲作に関する助言をリアルタイムに伝達することを目的とする。問題は、ベトナムの農家はコンピュータを使えないのに加え、識字率が低いことである。そこで、インターネット上の言語サービス基盤の構築を行っている我々と、国際的な児童教育を専門とするNPOパンゲアが中心となって、子ども達を仲介して農業専門家と農家を結びつけることとした。農業専門家としては、東京大学、東京農業大学、三重大学が参加している。また、ベトナム農業農村開発省、ヴィンロン省の全面的協力を得ている。2011年から2014年の間に、ヴィンロン省のティエンミー村およびドンタン村において4回の実証実験(延べ16ヶ月)が実施された。実験では、子ども達は携帯電話を使い水田の写真を撮る。また、気温や葉の色、虫や病気の状況を調べる。こうした調査を基に、子ども達は教育センターに集まり、パソコンを使用して日本の農業専門家と対話する。ベトナム語と日本語の翻訳には、我々が開発し運営している言語グリッドが用いられている。

教育・学習活動データの分析による学習支援

教育・研究活動や問題解決・知識創造活動の知的な社会活動を、ログデータの分析によって支援する情報技術の研究をしています。例えば、以下のような研究があります。
(1) 教育ビッグデータの蓄積・分析のための情報基盤の研究
(2)ライフログ技術を用いた学習体験共有支援に関する研究
(3)協調学習支援のための知識アウェアネスの研究
(4) センサーネットワークを利用したユビキタス学習支援

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